マリインスキー劇場の, 大ホール

ルスランとリュドミラ


全5幕から成るオペラ(演奏会形式)

ロシア語で上演されます(ロシア語と英語の同時字幕付き)
初演

Performers

指揮者:

パベル・スメルコフ

Cast to be announced

Credits

作曲:ミハイル・グリンカ
ロシアの詩人アレクサンドル・プーシキン原作の同名の物語詩に基づいた、コンスタンチン・バフトゥーリン、アレクサンドル・シャホフスキー、ヴァレリアン・シルコフ、ミハイル・ゲデオノフ、ネストル・クコルニック、ニコライ・マルケヴィッチと共同で作成した作曲家グリンカによるリブレット

Chorus Master: Larisa Shveikovskaya
Musical Preparation: Alexey Tikhomirov

SYNOPSIS

第1幕

キエフ大公国のスヴェトザール大公は、娘のリュドミラ姫と騎士のルスランの結婚式を祝っている。招待客らは大公と若いカップルを称賛している。求婚が叶わなかったルスランの2人のライバルである自慢臭い臆病なヴァリャーグの騎士・ファルラーフと情熱的で夢見る空想家のハザールの王子・ラトミールだけが悲しんでいる。 陽気なパーティーの騒音が静かになって、招待客らは、吟遊詩人・バヤンの歌に耳を傾けている。 予言歌手は、ルスランとリュドミラの運命を予測し、真の愛による幸せは苦難の後に得られると予言している。

姫は、生まれ故郷のキエフと、父との別れに悲しみながら、また、求婚が叶わなかった若者らの騎士・ファルラーフ、王子・ラトミールらに慰めの言葉を掛け、そしてルスランに身を捧げることを誓い、大公が2人を祝福する。

突然、宴会場は濃い霧で曇ってしまい、雷鳴が聞こえ、前例のない強さの竜巻がやって来て、みんなが震える。闇が消えると、リュドミラが消えたことが誰にでもわかる。悲痛なスヴェトザール大公は、娘を無事に取り戻した者に大公国の半分と娘を与えると約束する。3人の騎士たちは、姫を取り戻すべく、旅路の支度をする。

第2幕

第1場

リュドミラを探して、騎士・ルスランは、親切な白魔術師・フィンの洞窟までやって来る。賢明なフィンは、犯人が誰であるかを騎士に伝える。黒魔術師・チェルノモールがリュドミラをさらったことを明らかにする。 ルスランは、なぜフィンがこのような荒地に住んでいるのかと尋ねると、フィンは昔話を語り始める。ナイーナという誇り高い美少女に恋をした。しかし、告白したら断わられてしまった。武功、名声、富で、フィンはナイーナの愛を勝ち取ることに決めたが、彼の功績は彼女の心に触れなかった。そこで、フィンは、魔法の呪文の助けを借りて近寄りがたいナイーナを手に入れるため、魔法を学ぶ決意をし、それから何年も経った。しかし、彼は再び運命にからかわれた。そして、フィンが魔法の助けを借りて、ついにナイーナの心の中で自分への愛を目覚めさせたとき、召喚されて彼の前に現われたのは、年老いた、揺れる頭を持った白髪の背中の曲がった、情熱で燃え上がった老婆であった。フィンは逃げ出し、それ以来ずっと隠れている。フィンに棄てられたことにより、ナイーナは復讐の炎に燃えており、ナイーナの復讐は今後、ルスランにも及ぶだろう。

第2場

差し迫った裁判に怯えた臆病者の騎士・ファルラーフが、リュドミラを捜す旅を続けようかどうか悩んでいる。そのとき、老魔女・ナイーナがファルラーフに近づいてきて、姫を手に入れ、ルスランを遠ざけてやると約束する。ナイーナが消え去ると、ファルラーフは勝利を確信して大喜びをする。

第3場

騎士・ルスランが霧の立ちこめた荒地にやって来る。そこには、過去の戦で倒れた者の骨や武具が転がっている。何がこのような有り様を引き起こしのかと、考えると、ルスランは、自分もまた同じようになるのではなかろうかと思い悩む。

ルスランは、自分の壊れた武器の代わりに、地面から新しい盾と槍を選ぶが、新しい防具にふさわしい重厚な剣は見つからない。

荒地にかかっていた霧が晴れると、驚いたルスランの目の前に巨大な生きた頭が現れる。騎士を見ると、大頭の怪物は口から息を吹きだし、嵐を起こして、ルスランを吹き飛ばそうとする。ルスランは大胆に戦いに突入し、大頭を打つと、大頭は倒れ、下から剣が現われる。勝利の戦利品として、ルスランは大頭によって守られていた魔法の剣を手に入れる。ルスランは剣を手に取り、そして大頭にどこからか来たのか尋ねる。

大頭はルスランにその驚くべき物語を打ち明ける。遥か昔、大頭は、自分がかつては巨人であり、弟の小人が黒魔術師・チェルノモールであると説明した。また、この剣は、兄弟2人を殺す運命をもち、チェルノモールは、運命に抗うために、兄である巨人を騙して首を斬り、この剣の上まで生首を飛ばして、魔術の力で切断された頭に遠くの砂漠で剣を守らせたのだと語った。

魔法の武器がルスランに属しているので、彼はそれを使って陰険なチェルノモールを倒すことができる。剣を手にしたルスランに、大頭は、仇を討ってくれるよう頼む。

第3幕

魔女・ナイーナはリュドミラを探しに行った騎士らを滅ぼそうと企んでいる。

至福と情熱に満ちた美女たちは、ダンスでラトミールを誘惑して、彼は世界のすべてを忘れる。ラトミールに見捨てられたゴリスラヴァは、愛する人を探し、悲しい自分の運命を嘆き悲しんでいる。

ナイーナの魔法に目が暗んだルスランはリュドミラを一瞬忘れるが、フィンが現れ、ナイーナの邪悪な呪文を破壊する。 ルスランは姫を救うための旅を続ける。

第4幕

チェルノモールの魔法の庭園で、監禁されたリュドミラ姫は苦しんでいる。庭園の不思議な美しさも、魔法も、姫の喜びと楽しみを約束する目に見えない声の説得と慰めも、彼女の家や愛する新郎についての彼女の考えから彼女をそらすことはできない。スヴェトザールの娘は、邪悪な魔術師の呪文に捕らわれるより死んだほうが増しだと考えている。

黒魔術師・チェルノモールがお付きの者と、は反抗的な捕虜を訪問する。 彼の命令で、彼女を楽しませるための踊りが始まる。しかし、トランペットが鳴って、踊りが中断される。ついにチェルノモールの王国に到達したルスランが邪悪な小人に決闘を挑む。

チェルノモールは、眠りの呪文を姫に掛けて、勇士ルスランと戦うために出て行く。決闘では、ルスランはチェルノモールの魔術力が封じ込められた髭を剣で切り落とす。チェルノモールは敗北したが、ルスランはリュドミラ姫を眠りから目覚めさせることができない。

第5幕

スヴェトザール大公の宴会場。ファルラーフによってキエフ大公国に連れてこられたリュドミラ姫は、深く眠っている。姫の下僕たちの悲しげな嘆きも無駄であり、ファルラーフへの慰められないスヴェトザールの訴えも無駄である。

しかし、ラトミールとゴリスラヴァを伴ってルスランが現れる。ルスランを見て、怯えたファルラーフは逃げる。

ルスランが魔法の指輪を姫の所に持っていき、姫を目覚めさせる。

人々は、神々の名や祖国を称え、若い2人ルスランとリュドミラの門出を祝っている。

ABOUT THE PRODUCTION

Ruslan and Lyudmila is the second opera by Mikhail Glinka (1894-1857) who is reasonably recognized as a founder of the Russian classical music language. While in his first opera A Life for the Tsar, which was completed in 1836 and later renamed into Ivan Susanin, the composer turned to the well-known historic events, his next opera was based on Alexander Pushkin’s epic fairy tale.

By that time Glinka had been on friendly terms with Pushkin, «the Sun of Russian poetry», for ten years. Pushkin approved Glinka’s intention to compose an opera based on his poem Ruslan and Ludmila, though he planned to change a lot in the poem by himself. They discussed the opera plot in December 1836 or January 1837. However, Pushkin could not take part in the libretto because of his sudden death, and the composer had to write the score before the libretto was written. To gather up all music fragments, Glinka made resort to his friends – poets and amateurs – and wrote verses by himself for some episodes.

The opera was composed with short interruptions for five years from 1837 to 1842. Since some fragments of Pushkin’s poem were only included in the libretto, the opera plot was considerably different from the original. Glinka’s Ruslan and Lyudmila showed its amplitude and epic nature, which left no room for Pushkin’s ironic attitude to his heroes. The list of characters had been changed too, and the young captive Gorislava appeared instead of the bold warrior Rogday. The fairytale plot with exploits, transformations, the giant Talking Head, and other arcana was turned by the composer into an operatic myth or Slavic liturgy through which the theme of the victory of light over darkness run.

The premiere of Ruslan and Lyudmila was timed to the first performance of the composer’s previous masterpiece A Life for the Tsar. It was premiered at the same theater on the same day – the Bolshoi Theatre in Saint Petersburg on the 27th of November (9th of December). Initially, the opera was little appreciated and severely criticized – often disingenuously. Critics accused the composer of statics or lack of dynamics, not understanding the dramatic nature of the epic. The opera succeeded further, but was usually staged in an abridged form, partially because of censorial restrictions.

At the Primorsky Stage of the Mariinsky Theatre, the full version of Ruslan and Lyudmila will be first sung in concert performance, and it will allow the audience to appreciate all the riches of the opera score.

The whole variety of images will be musically depicted in arias and ensembles including Lyudmila’s songful cavatina in Act 1, Ruslan’s full-hearted aria O field, field, who has strewn you with dead men’s bones, Farlaf’s pattering rondo The hour of my triumph is near in Act 2, Gorislava’s trusty cavatina in Act 3, and many others. The fervid color and enswathing charm features Glinka’s Oriental operatic music including Ratmir’s aria, Persian chorus and Turkish, Arabian and Lezghian dances. The evil sorcerer Chernomor is a wordless character but has his famous march in Act 4. Perhaps, the overture from the opera is the most often played piece, best known as a symbol of Russian classical music; its rushing mighty movement, which literally breaks through every restraint, underlies the operatic finale chorus finishing this faerie story.

Natalia Rogudeeva


上演時間: 4時間10分
上演中に2回の幕間あり

Age category 6+

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