第1幕
第1場
シヴィリ・デ・ドリス伯爵夫人の中世の城では、伯爵夫人の姪ライモンダの聖名祝日を祝うための準備が進められている。お城は大盛り上がり。セネシャルから発表されたシヴィリ伯爵夫人とライモンダの登場にみんなの注目が集まる。
祭りの最中、ライモンダの婚約者である騎士ジャン・ド・ブリエンヌが従者を伴って広間に入り、再び最愛の人への無条件の愛を打ち明ける。予期せぬことに、アンドレ2世が騎士を伴って祝賀会に登場し、ジャン・ド・ブリエンヌの軍事作戦への参加が近づいていることを出席者に告げる。
敵を倒すことを誓ったジャン・ド・ブリエンヌは、美しいライモンダに別れを告げ、騎士を伴って城を去る。
祝賀会は、起こっている出来事の影に隠れてしまう。悲しむライモンダは、友人のヘンリエットとクレマンス、そして吟遊詩人のベルナールとベランジェに囲まれたままである。放っておいてほしいと頼むライモンダの悲しみを、仲間たちが払拭しようとする。ジャン・ド・ブリエンヌのことを思いながら、ライモンダは眠りにつく。
第2場
ライモンダは、自分の知らない美しい世界で天女たちに囲まれ、再び恋人と一緒にいる夢を見る。
第3場
突然、ジャン・ド・ブリエンヌが姿を消し、ライモンダはユルトの中にいることに気づく。ライモンダの恋人の代わりに、彼女を追う陰気で手ごわいサラセン族の首長が現れる。ショックのあまり、ライモンダは気を失ってしまう。
第4場
太陽の最初の光線がライモンダを目覚めさせ、友人や宮廷の女性に囲まれて目を覚ますと、ライモンダはそれが単なる夢だったことに気づく。
第2幕
第5場
シビラ・デ・ドリス伯爵夫人の城の中庭では、祝宴が行われている。伯爵夫人とライモンダは取り巻き達に囲まれている。ライモンダは、遠征先からの帰還を心待ちにしている恋人のことが頭から離れない。
他のゲストの中で、サラセン人の首長アブデラクマンが祝宴に到着し、ライモンダは、聖名祝日の夜に夢の中で彼女に現れたサラセン人を心配そうに認識する。アブデラフマンはライモンダの美しさに心を打たれ、熱烈な愛を告白する。ライモンダはアブデラフマンに冷淡である。彼は、豪華な従者たちにライモンダと彼女のゲストをもてなすように命じる。ライモンダへの情熱に狂ったアブデラクマンは、忠実な召使いのアリや家臣の力を借りて、ライモンダを誘拐しようとする。
突然、高貴な騎士を伴って遠征先から帰還したジャン・ド・ブリエンヌが現れ、ライモンダがアブデラクマンに誘拐されるのを防ぐ。
ジャン・ド・ブリエンヌと騎士たちに続き、国王アンドレ2世も城に到着し、その様子を目撃する。 王は決闘で決着をつけることを提案する。戦いながら、ジャン・ド・ブリエンヌは剣でアブデラフマンに致命傷を負わせる。アブデラクマンの従者はパニックに陥り、主人の体を運び去って城を去る。
ライモンダとジャン・ド・ブリエンヌは復縁し、幸せになる。
第3幕
第6場
ライモンダとジャン・ド・ブリエンヌの結婚式は、城で盛大に祝われる。シヴィリ伯爵夫人とアンドレ2世国王が若い夫婦を祝福する。